もの思う葦

先日、私の3歳年下の従妹が亡くなった。癌であった。彼女はある音大でピアノを学んだが、卒業後は高校で音楽教師をしていた。音楽の授業の他、吹奏楽の指導やNPOの活動にも参加し、かなり多忙であったようだが、人を育てることに生きがいを感じ、充実した日々を送っていたそうである。2年前に病が発覚し、手術、薬物療法を行い、何度か入退院を繰り返したものの、最後まで仕事を続けた。最後の入院の時もベッドの上でテストの採点や次の授業の準備をし、また今はちょうど学校吹奏楽コンクールの季節だが、その応募の書類手続きが進んでいないことを最後まで気にしていたそうである。最後の最後まで音楽と自分の生徒たちのことを考えていたという。

彼女の人生は決して長いものではなく、やり残したことは多かったと思う。が、しかしほぼ完全燃焼した人生ではなかったか。子供の頃はともかく、お互い大人になってから会う機会は少なかった。だが私は彼女の生き方、そして(許される言い方であるなら)、人生の締めくくり方から、とても多くの学びを得る。