新作へ。

西日本の水害と台風、北海道の地震で気持ちが乱れた数週間でした。特に個人的には北海道は度々訪れ、作曲のアイデアを貰ってきた大切な場所だけに心が痛みました。

ともあれ、新作に取り組んでいます。新作のアイデアはいくつもあるのですが、いま手がけているのはヴァイオリンとピアノのための《2つのクラフト・ワークス》という作品です。クラフト・ワークとは直訳すれば工芸品というくらいの意味ですが、この作品はいにしえびとが作ったヴィーナス像と現代の彫刻作品の二つのクラフト・ワークスにインスパイアされた一種の組曲です。作り手知らずの、いにしえびとが作ったヴィーナス像とは北海道知床半島で出土した縄文期の作と言われる女性の彫刻で「オホーツクのヴィーナス」と呼ばれています。これにインスパイアされた曲を第一楽章に置き、現代カナダ先住民の彫刻作品「太鼓をたたく人」にインスパイアされた曲を第二楽章に置きます。

そして第一楽章「オホーツクのヴィーナス」を今回の北海道地震へのお悔みとして北海道の土地とそこに住む人々、動植物に捧げたいと思います。